KISSの法則

KISSの法則とは、「Keep It Simple,Stupid!」の略

「Keep It Simple,Stupid!」は日本語にすると、「シンプルにした方がいいよ。」という意味です。
このシンプルは、簡単にする、わかりやすくするという意味合いが濃いでしょう。

そもそも、なぜ、このような法則ができたかというと、その起源は戦争にあります。
もしも、戦争の時、戦闘機が壊れてしまっても、すぐに修理できるようにシンプルな構造にしたいと考えた戦闘機業者がいたそうです。
確かに、複雑な構造であれば、すぐに修理できず、その間、相手にやられてしまいます。
こういったことは、ビジネスにもいえることではないでしょうか。

この法則を使う方法の例

たとえば、仕事で資料を作るときに、この法則を使う方法があります。
その際は、スライドを作るのであれば、必要なもののみを載せるようにしましょう。
説明に必要でないものまで、載せてしまうと時間の無駄で、本当に必要なことが見えなくなるからです。

また、説明のための文書を作るのであれば、内容を要約して、読む側にわかりやすくすることも大事です。
要約してあれば、その文書に何が書いてあるのか、一目でわかるので、余計な質問もなくなります。

そして、文章よりも、体言止めを活用することも、この法則に沿っています。
なぜならば、文章で読むと、長いのでなかなか要点がつかみにくいです。
そのため、疑問や誤解が生じて、正しく理解されないことが多々あります。
そういう事態を避けるためには、体言止めがわかりやすいです。

たとえば、会合の時間を守ってほしいということを、伝えるとします。
文章で伝えると、「時間を守って集まることが原則です。そうでないと、その次の業務に差し支えます。」など、回りくどい言い方になりますが、それを体言止めにして「時間厳守」とすれば、わかりやすいです。

プレゼンなどに使える

会社のプレゼンにこの法則を使えます。
シンプルに伝えることで、わかりやすい発表になり、良い評価をもらえるでしょう。
たとえば、新商品のプレゼンなどに使うこともできます。

上記に書いたように、わかりやすいシンプルな資料やスライドを作り、このような商品とアピールしましょう。
その内容が、すぐに相手に伝わり、納得してもらえます。

また、新卒採用の際の企業説明会にも使えます。
シンプルにその会社の良さをアピールすることで、学生に興味を持ってもらえるのです。
学生は、複数の企業を回っているので、長々としたスライドや資料を見ても、飽きてしまう可能性が高いでしょう。
それよりは、ピンポイントで、その会社の良さをアピールした方が心に届くはずです。

このように、KISSの法則は、ビジネスのあらゆる部分で使えます。
工夫して、より円滑に業務が進むようにしてください。

ムリ・ムダ・ムラの排除

「ムリ・ムダ・ムラ」は仕事停滞の主な原因

仕事が何等かの理由で、止まってしまう場合、そこにある理由について考えてみます。
そこにあるのが、「ムリ・ムダ・ムラ」です。
仕事をより効率的に進めるには、こうした原因を取り除かなければいけません。
今回は、業務改善のために、どのようにしてこうした仕事停滞の原因を取り除けばよいのか、調べてみました。

ムリを省く方法は作業軽減

ムリは作業量を軽減することが省く方法です。
人数が足りなかったり、仕事に合う人選をしていなかったりすると、そこにムリが生じます。
ムリが生じれば、業務が滞ってしまうこともあるでしょう。
こうしたことは、作業軽減などで、なくすべきです。

ムダは3つの方法で省く

ムダの方は、「ゼロにする、少なくする、変化させる」という3つの方法をとります。
たとえば、同じ作業を2回しないとか、情報が正しいかどうかの確かめを少なくする、業務のやり方を変えるという方法で、ムダを削除することが可能です。
職員同士で、いろいろと考えていけば、よりよい方法も見つかるでしょう。
ムダなことをしなくなれば、業務は円滑に進みます。

作業の仕方を皆同じにするとムラが減る

ムラも仕事を進めるうえで、大きな問題です。
ムラは、ムダやムリを合わせたマイナス部分なので、かなり深刻な問題になります。

考えられる方法は、仕事の仕方を統一することです。
つまり、人によって異なる仕事の進め方を、皆同じ方法にします。
そうすることで、仕事の処理の時間が大体同じになり、改善も統一できるので、効率の良い作業ができるでしょう。

手順と効果について

上記のことを実現する手順を、ご紹介します。
まずは、現状がどのような状況であるのか、確認しましょう。
その際は、ヒアリングや業務表などを活用します。

次に現状の問題点を挙げ、それについて追及するのです。
どの問題はなぜ、生じたかということをよく考えましょう。

そして、改善するためのポイントを考えます。
その際、困ったことをゼロにする、減らす、良い方向に変える、実際に関わった人に聞くということが大事です。
そこから、ムリやムダやムラをピックアップします。
良い方向に変えることは、この中で一番大変な課題ですが、ネットなどをうまく使うと、今までより短い時間で、仕事ができるようになるでしょう。

さらに、上記のポイントをまとめて、計画を立てます。
その時には、目標を掲げて、それに見合う改善すべきポイントを見つけ、改善することを計画に入れましょう。
そのような計画ができたら、さっそく実行します。

こうした対策の効果もご紹介します。
たとえば、FAXや電話のやりとりをなくしWeb活用したことで、今までの半分の時間で仕事が終わるようになったという企業がありました。
また、システムの同謬で、見積書のチェックが楽になり、残業がなくなったという企業もあるのです。
参考になさってください。

情報共有による業務効率化

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商業施設での改善例

業種といっても多岐にわたった種類があり、それぞれに適した業務改善方法があります。
ここでは、商業施設などの分野において、効果を発揮する業務改善例をご紹介します。

一つ目は、「電力削減」です。
近年、技術進歩により、従来のような電力コストを格段に抑える機材が登場してきました。

やはり、値段は張ってしまいますが、それに見合った効果は十分に期待できます。
実際に、毎月にかかっていた値段の半分以下になった事例もあり、非常に有効的な手段として用いることができるでしょう。
大きな施設になればなるほど、電力コストは大きなものとなってくるので、特に大型の商業施設の場合は最先端の機材を導入してみても良いかもしれません。

そしてもう一つは、「情報共有の効率化」です。
デパートなどの大型の商業施設においては、それぞれの売り場に仕事が分散しています。

そのため、何か問題が発生した時、それを解決することができる人のもとに行かなければならない「手間」が生じてしまいます。
こういった時間のロスは業務の停滞を生み出すことになり、消費者の意欲を減退させる原因ともなるでしょう。
ここでは、そんな問題を解決することが出来る方法として「トランシーバー」の利用をおすすめします。
情報共有による無駄をなくすことができるトランシーバーは用途によって機能やデザインが異なります。

トランシーバーの選び方

まずは、用途に合わせて、どんな機能や特徴を求めたいか洗い出します。
そうしたら、あとは専門の業者に問い合わせるだけで最適なトランシーバーを案内してもらえるでしょう。

参考までにこちらのサイトも紹介します。
>>おすすめのインカム23選!|無線機・トランシーバー・インカムならエクセリ

自分の業務の用途に合わせた選択ができ、メーカーとしてはパナソニックやスタンダード、アルインコ、モトローラなどから好みの機種をチェック可能です。
用途としては、「小型で軽い」、「免許がいらない業務用」、「電波の届きがよい」、「広域利用が可能」、などのポイントから選ぶことができます。
中古の販売なども行っており、コストを抑えつつ業務改善を行いたい場合にも適しているでしょう。

業務改善にあたって、何も全員にトランシーバーを持たせる必要はありません。
数人の通信員を用意し、できるだけの手間を省き、業務に関する情報の共有を容易にできれば問題ないのです。

何かを聞きたいお客様がいる、レジが混雑しており応援が欲しい、一時的に持ち場を離れる、というような時には大きな効果を発揮するでしょう。
トランシーバーを活用することで、瞬時に、そして秘匿的に情報共有が行えます。

まずは自分の業態において、必要となるのがどのようなものなのかを考えた上で、利用するトランシーバーを選択してみてはいかがでしょうか。

市場と製品の2軸から戦略を考える「アンゾフの成長マトリクス」

アンゾフの成長マトリクスとは

アンゾフの成長マトリクスはこれから事業の成長分野について考えたい人に向いているフレームワークです。
こちらを利用することによって、これからの企業の成長戦略を考えるうえでいろいろな選択肢を抽出できるでしょう。

アンゾフの成長マトリクスでは市場と製品の2つの軸について4つのセグメントにわけて、それぞれについて成長戦略を考えていきます。
それぞれのセグメントにおいて自社の競争優位性をどのように考えるべきかが分かり、具体的な戦略を練ることができるのです。

このアンゾフの成長マトリクスを考案したのはアンゾフであり、近代経営戦略の父と呼ばれています。
アンゾフによって影響を受けた人間はたくさんいて、今でもアンゾフの成長マトリクスは企業に重宝されています。

事業の成長や拡大を図る際には、市場と製品という2つの軸が重要であると考え、それをさらに既存と新規に分けて表にして示すことによって、とても分かりやすくなります。
企業が成長戦略を練る際には、やみくもに考えるのではなく、アンゾフの成長マトリクスをフレームワークとして利用するとよいでしょう。
どのような業界の企業にも適用することが可能であり、応用範囲がとても広い考え方なのです。
そのため、これからもアンゾフの成長マトリクスはいろいろな企業に活用されるでしょう。

アンゾフの成長マトリクスの活用法

たとえば、りんごを販売している会社において、アンゾフの成長マトリクスによって4つのセグメントごとに戦略を書き出すことができます。
既存市場と既存製品のセグメントでは市場浸透について考えていきます。
現在の市場において、どうやってシェアを上げていくのかを検討するのです。
そのための方法として、一人一人の消費者の購入頻度を高めるための広告を打つという方法が考えられるでしょう。

既存市場と新規製品のセグメントにおいては、新製品開発について考えます。
新しいサービスや商品を生み出すことによって、優位性を得ようとするのです。
りんごの会社の例では、たとえば、これまでにない新しい品種のりんごをつくりだすという戦略を考えられるでしょう。

新規市場と既存製品のセグメントでは、新市場開拓について考えていきます。
たとえば、歯に良いという価値をアピールして歯医者にリンゴを販売するという新しい市場を考えることができるのです。
新規市場で新規製品のセグメントにおいては、多角化について考えていきます。
リンゴではなくバナナに注目して、バナナダイエットに効果的なバナナをつくるという方法があります。

このようにしてそれぞれのセグメントにおいて戦略を練っていくのです。
これによって、それぞれの市場でどのように戦っていけるのか、どんな戦略を優先的に考えていくべきなのかが分かります。

経営者目線で考える「VRIO(ヴリオ)」

VRIOとは

VRIOという分析手法はこれから経営に携わりたいと考えている人が覚えておくべきものです。
自社にある経営資源について、それぞれの強みを評価できるようになり、他社との競争優位性を保つための方法について考えられるようになります。
VRIOはそれぞれ経済価値と希少性、模倣可能性、組織体制という4つの英単語の頭文字をとったものです。

それぞれの会社の経営資源について、4つの価値から評価することによって、さまざまなものが見えてくるのです。
これによって競争優位となる源泉を探り出すことができるでしょう。
その企業の持っている特殊性や異質性を見出すことができるのです。

たとえば、ライバル企業について分析するケースもあるでしょう。
いかに自社独自の経営資源を保有するかが、ビジネスの成功のカギを握っています。

VRIOの活用法

たとえば、りんごの販売をしている会社があったとして、こちらはロボットによって安定的にりんごを大量生産できるシステムを持っているとします。
この経営資源に対して、VRIOでは4つの観点からそれぞれ評価を下していくのです。
たとえば、価値という点からは、こちらのシステムは農業の工業化の流れに対応しており評価できるでしょう。
希少性という意味では、ロボットを作成するためにかなりのコストがかかることが予想されるため、他社にはない希少性の高いものといえます。

模倣可能性についてもロボットを大量生産するためのコストがかかるために、模倣することはハードルが高いでしょう。
最後に組織体制ですが、たとえば、ロボットを生産できる工場が1拠点のみの場合は組織体制としては評価できないでしょう。
基本的にこの4つの観点についてはすべての点において評価できることが望ましいのです。
1つでも評価できない部分が存在していると、その経営資源は問題点を抱えていると判断できます。

模倣可能性についてですが、こちらはさまざまな要因によって説明することができます。
たとえば、その資源が歴史的な要因で成り立っている場合は、真似されにくいでしょう。
外部から見たときにブラックボックス化している資源であれば、模倣されることは少ないです。
特許によって制約を設けているケースもあり、このような経営資源は模倣可能性の点において安心できるでしょう。

この4つのすべての点において評価できる経営資源は、持続的な競争優位なものであると評価されます。
このような経営資源をたくさん持っている企業は、ビジネスにおいてとても優位性があると考えられるのです。
たとえば、模倣可能性のある経営資源を持っていたとしても、それは一時的な競争優位であり、いつか他社に真似されてしまうかもしれません。
そのような弱点を持っている経営資源は改善しなければいけないでしょう。

問題となる外部要因を整理する「PEST分析」

PEST分析とは

PEST分析はこれから経営戦略を立てたいと考えている人におすすめの分析方法です。
こちらを用いることによって、自社ではコントロールできない部分に関する要素について網羅的にチェックすることができます。
PEST分析の大きな特徴は4つの要素によって問題の外部要因をとらえて整理するということです。

4つの要素とは政治と経済、社会、技術であり、この4つの大きな視点でとらえることによって、さまざまなことが見えてくるでしょう。
たとえば、ブランディングやマーケティングをする際にはPEST分析はよく活用される手法なのです。
これをもとにして今後の戦略を考えることになるため、とても重要なことです。
マクロ環境分析のフレームワークとしてPEST分析は認識されています。

PEST分析を用いて情報を収集してそれを整理することによって、さまざまな問題点が見えてくるでしょう。
ただし、単に情報収集をするだけでは意味がなく、最終的にはそこから思考して解釈し示唆するところまでしなければいけません。

PEST分析の活用法

PEST分析の活用法として、たとえばりんごの売り上げが低下したという事実について分析してみましょう。
これを政治的に分析するとしたら、たとえば消費税が増税された場合にはりんごの売り上げが低下してしまうことがあります。
あるいは、法律改正や政権交代、外交などの影響によってりんごの売り上げが落ちるケースもあるでしょう。
それぞれの事象についてどのような政治的な理由が考えられるのかは異なるため、よく分析してみましょう。

次に経済が原因となっているケースですが、これはたとえばインフレやデフレ、景気動向などが影響を与えるでしょう。
バブルが崩壊してデフレが継続しているためにりんごの価格が下がっており売り上げも低下していると考えることができるのです。
次に社会が原因となっている場合ですが、これは文化の変遷や人口動態、教育などが関わっていることがあります。
たとえば、世間でバナナダイエットが流行っているため、りんごの仕入れが減少してしまい売り上げが低下したというケースもあるでしょう。

次に技術による要因ですが、こちらは新技術の完成や新しい技術への投資が考えられます。
たとえば、工場でりんごが栽培できるようになったため、安価なりんごが大量生産されるようになり、リンゴ農家の売り上げが低下したというケースもあるでしょう。
基本的にPEST分析とは上記のように大きな視点から物事を分析するという手法です。
世の中の動向や変化が企業の商品やサービスの売り上げに影響を与えることはよくあります。

しっかりと分析をしてどうして売り上げが落ちているのか分かれば、対策を考えることができるでしょう。
これから商品の売り上げを伸ばすための対策を考える際のヒントを得られるのがPEST分析です。

ビジネスにおける効率化の考え方「D-OODA(ドゥーダ)」

D-OODAとは

ビジネスで業務を効率化することは大切ですが、そのための方法論はたくさんあります。
その中の1つがD-OODAであり、こちらは5つの英単語の頭文字をとったものです。
計画立案と観察、方向付け、決定、行動という5つ要素によって構成されています。
また、もともとOODAというものがあるのですが、これの進化系がD-OODAなのです。

米軍のオペレーションをもとにしたものであり、組織体系をもっと効率化させるための考え方として日本でも注目されているのです。
こちらは計画立案することをデザインという概念として表現し、権力者は大筋のみを決めます。
現場はデザインされた大筋を確認して、それにもとづいて実際のサイクルを回していきます。
OODAと異なる点として、デザインに携わるのは現場の人間ではなく、それを統括する人間です。

これまでの経験値のある幹部の知見を踏まえてストーリーが考えられて、それが意義のあるものなのかも十分に検討されます。
そんなD-OODAの魅力は変化に対応できる点と個人の能力を最大限に活かす点です。
D-OODAであれば、現場で個々の判断ができる余地が残されているのです。
綿密に何かを作り上げていくのではなく、常に状況が変化する場において臨機応変に素早く対応していくのがD-OODAの考え方といえるでしょう。

D-OODAの活用法

実際にD-OODAを活用する際には、まず指揮官によって全体の指針が提示されます。
大筋を可視化することによって、現場はその大筋の範囲内で最大限の働きができるように動きます。
従業員が何をやっていいのかその範囲を示し、細かな点は従業員の自由に任せてしまいます。
これによって、スピード感の業務の遂行を実現できるのです。

指揮官がデザインをしたら、次は現場がその大筋にしたがって観察を行います。
これは情報収集をするという意味であり、さまざまなデータを得る段階です。
次に方向付けをするのですが、これは観察によって集めた情報にどのような意味があるのかを考え、具体的な行動案を作ります。
ただし、綿密なプランを考える必要はなく、あくまでもスピードを重視します。

そして、次に決心をするのですが、これもスピードを重視するため、あれこれ悩んではいけません。
最後に実行することになるのですが、そこで環境が変化することがあります。
その場合は再び最初のデザインに戻り、現在の状況を把握して再び指揮官が大筋の決定を行います。

ビジネスの世界はどんどんスピード重視になっており、悠長なことをしている暇がありません。
早く結果を出すことが求められており、変化が早いため、臨機応変な対応も求められます。
このような時代の流れに対応するためにD-OODAはとても有効な方法として日本でも取り入れられているのです。
変化の激しい時代を生き抜いていくためにD-OODAは時代に適したメソッドとして評価されています。

改善に役立つフレームワーク「ECRS(イクルス)」

ECRSとは

ECRSは業務改善のための順序を表しているフレームワークのことです。
このECRSは、取り除く、つなげる、組み替える、簡単にするという4つの要素によって構成されています。
それぞれに意味があり、この4つを順番に検討していくことによって、効果的な改善を実現できるのです。
このECRSは改善の4原則といわれることがあり、業務改善を考える際にはぜひとも意識しておきましょう。

業務改善をしなければいけないけれども、何から手を付ければいいのか分からないケースは少なくありません。
そんなときの取っ掛かりを見つける際にECRSの考え方はとても参考になるのです。

ECRSの活用方法

まず、ECRSのEはEliminateであり、これは排除するという意味となります。
業務の改善を考えるうえでまず最初に考えるべきことが排除なのです。
たとえば、業務の成果物や作業レベルをなくすことができるならば、その効果は大きいでしょう。
これまで生産において必須と考えられていたような作業もなくすことができるならば、効果的です。

余計なものを排除することによって、コストや手間を省くことができるでしょう。
間接的な業務として、報告や会議、効果のない付き合いをなくすといったことも考えられます。
このように改善をするためにはまず排除をするという視点が大切であり、重要なのです。

次にECRSのCですが、これはCombineのことであり、結合や分離といった意味となります。
これは類似の業務がある場合にそれを結合して集中化すればコストを削減できて、作業数も減少するというものです。
比較的実施が容易な方法であり、排除と合わせて気軽に導入しやすいでしょう。

次にRはrearrangeのことであり、これは入れ替えと代替という意味となっています。
これは排除と結合や分離を終えたあとに検討することであり、業務の再設計を行います。
これによって、業務の削減ができたり、効率化が進んだりすることがあるのです。
ただし、基本的には小規模な改善となっており、大幅に変更するわけではありません。

最後のSはSimplifyであり、これは簡素化という意味であり、これまでの工程を見直して、さらに簡素化できる部分はないのか見当します。
たとえば、業務改善をするためのツールやシステムがあれば、それの導入を検討する段階です。

このようなフレームワークを通して業務改善について考えるとスムーズに進みます。
ECRSを簡単にまとめてしまえば、不要なものは捨てて、似たものはまとめて、作業をより良いものに入れ替えて、簡素化するという流れです。
このような流れを覚えておけば、どのような企業のどんな現場であっても、有効な業務改善を行うことができるでしょう。
ただ漠然と業務改善をするよりも効率的であり、理にかなった方法となっているため、高い効果を期待できるでしょう。

面接の改善

採用面接の質を改善する方法

現代の企業は、質のいい人材を求めています。しかも現在売手市場がつづいているため、就職活動をする大学生にとっては非常にいい状況であることは間違いありません。しかし、起業家側からすれば、人材育成コストをあまりかけたくないのが正直なところ。企業の理念にあう人材を探し、さらなる企業成長を狙える人材を採用したいと考えているため、直接学生とあって採用の判断を下す面接官の責任は重大です。また、社会的に圧迫面接のような社会問題を引き起こしかねないので、良い人材を見抜くためには採用面接の質を高めるところから始めましょう。

効率の良い質問方法

面接官は限られた時間の中で、ダイヤの原石になる人材を見抜かなければいけませんので、効率の良い質問が求められているのは言うまでもありません。では、具体的にはどんな質問がいいのでしょうか。

面接官は、まず学生が話しやすい空気を演出しなければなりません。何故なら、学生の本音を引き出すにはリラックスできる環境を作ることが大切だからです。あるアンケートによると面接をした学生の7割から8割が面接の環境で入社意欲が減ったという結果が出ており、その理由として、面接官とどれだけ本音で語り合えたかという点が欠けてしまっているというのが大きいのです。友達同士のように、フランクにというのは無理ですが、面接官は日常会話などを織り交ぜた質問を交互にしたりして、そこから学生の本音をどれだけ聞き出せるかがポイントとなるのです。

例えば、学生とコミュニケーションがとりやすい質問としては以下のようなものがあります。

・会社への交通手段
・会社へはどれくらいでついたか
・面接前はよくねむれたか
・会社についての印象
・筆記試験の具合

他にも、イエスorノーで答えられるような簡単な質問も、学生とのコミュニケーションがとりやすいです。面接を始める前に来社した感謝の気持ちを伝えたり、面接官の自己紹介やスタンスなどを織り交ぜても効果的ですね。

貸し会議室で面接をする

最近では、自社の会議室ではなく貸し会議室で面接を行う企業が増えています。企業により様々な事情がありますが、概ね「大人数を受け入れられるスペースがない」ことや「待合室の確保ができない」などの理由が多いです。貸し会議室の中には、見晴らしのいいところもあるので、いつもの自社の会議室とは違った環境でリフレッシュできるというメリットもあるのです。

また、貸し会議室を面接で使う大きなメリットは、面接を受ける人数に合わせて部屋を選べることが挙げられます。面接シーズンになると、一日に何十人もの学生と面接する場合もありますので、その場合に適切な広さの面接場所を確保しなければなりません。東京都の中でも、JR線や市営地下鉄、つくばエクスプレスなど多方面からアクセスの乗り入れがしやすい秋葉原駅から徒歩圏内にある貸し会議室では、8名から最大で200名を超える人数を収容できる貸し会議室が完備されています。

収容人数が選べるのはもちろん、アクセスもいいので面接をする側も面接を受ける学生も移動時間が短くなる分、有意義な面接時間を確保することができます。

貸し会議室は面接シーズンとなる6月以降は確保が難しくなるため、できれば早めに予約をしましょう。
また、貸し会議室が確保できたら面接者に対し、事前に自社とは別の場所で面接をする旨を伝え、面接会場となる貸し会議室までの交通経路やアクセス手段をメールなどで伝えるのも忘れないでください。

価値がどのようにゴールに届くかを洗い出す「バリューチェーン分析」

バリューチェーン分析とは

バリューチェーン分析は、業務によって顧客に価値が届くまでのプロセスを、まるでチェーンのようにしてつなげることで図解するフレームワークのことです。
これによって、顧客に価値が届くまでにどういうプロセスがあるのかを洗い出せます。
その過程で自社の強みを把握することができ、逆に弱みを発見することもできます。

このバリューチェーンの考え方は業務改善にも応用することができ、便利なフレームワークとして注目されています。
そもそも、業務改善も最終的には顧客に届く価値を改善することにつながるでしょう。
業務改善では目先のことにこだわることが多いですが、顧客のためにやっていることを自覚すべきでしょう。
バリューチェーン分析で顧客に価値が届けられるまでのプロセスを可視化すれば、問題を見つけやすくなります。

バリューチェーン分析は自社に対して行うだけではなく競合に対して行われることもあります。
この場合は競合が次にどのように動くのかを予測することを目的とします。
また、その予測によって自社の強みを整理することに活用できるでしょう。

活用法や注意点

実際に顧客に対して利益が届けられる過程はさまざまな要素を含んでいます。
材料を購買して、製造をして、出荷して、販売をして、サービスを提供することで利益が発生します。
また、バリューチェーン分析では主活動だけではなくて支援活動にも注目します。
支援活動としては、全般管理や人的資源管理、技術開発、調達活動といったものがあります。

これらの活動を通して顧客に利益を届けていくのが企業の役割といえるでしょう。
実際にバリューチェーン分析を行う際には、このバリューチェーンを把握することから始めます。
バリューチェーンの各要素やつながり方については、それぞれの業界ことにまったく異なっています。

たとえば、通信業の場合はインフラ構築から始まり、営業活動を行って契約をしてもらい、サービスを提供して料金を徴収しアフターサービスを実施するという流れです。
一方、小売業の場合には、商品企画をして仕入れをし店舗運営をして集客を行い販売をしてアフターサービスを実施します。
また同じ業界でも企業によって微妙に内容が異なるケースもあるでしょう。
大切なことは自社の場合にどのようなプロセスがあるのかを考えることです。

また、バリューチェーン分析ではそれぞれの要素ごとにコストを把握することも大切です。
これによって収益性を認識することができ、無駄な部分を見つけられます。
さらに、それぞれの要素について強みと弱みを分析することも重要です。
このようにして分析をしていくことが、ビジネスにおいてとても役に立つでしょう。

どのようにして価値がゴールに向けて届くのかを把握することで、さまざまな問題点を見つけられ、改善点が浮かんでくるでしょう。