問題となる外部要因を整理する「PEST分析」

PEST分析とは

PEST分析はこれから経営戦略を立てたいと考えている人におすすめの分析方法です。
こちらを用いることによって、自社ではコントロールできない部分に関する要素について網羅的にチェックすることができます。
PEST分析の大きな特徴は4つの要素によって問題の外部要因をとらえて整理するということです。

4つの要素とは政治と経済、社会、技術であり、この4つの大きな視点でとらえることによって、さまざまなことが見えてくるでしょう。
たとえば、ブランディングやマーケティングをする際にはPEST分析はよく活用される手法なのです。
これをもとにして今後の戦略を考えることになるため、とても重要なことです。
マクロ環境分析のフレームワークとしてPEST分析は認識されています。

PEST分析を用いて情報を収集してそれを整理することによって、さまざまな問題点が見えてくるでしょう。
ただし、単に情報収集をするだけでは意味がなく、最終的にはそこから思考して解釈し示唆するところまでしなければいけません。

PEST分析の活用法

PEST分析の活用法として、たとえばりんごの売り上げが低下したという事実について分析してみましょう。
これを政治的に分析するとしたら、たとえば消費税が増税された場合にはりんごの売り上げが低下してしまうことがあります。
あるいは、法律改正や政権交代、外交などの影響によってりんごの売り上げが落ちるケースもあるでしょう。
それぞれの事象についてどのような政治的な理由が考えられるのかは異なるため、よく分析してみましょう。

次に経済が原因となっているケースですが、これはたとえばインフレやデフレ、景気動向などが影響を与えるでしょう。
バブルが崩壊してデフレが継続しているためにりんごの価格が下がっており売り上げも低下していると考えることができるのです。
次に社会が原因となっている場合ですが、これは文化の変遷や人口動態、教育などが関わっていることがあります。
たとえば、世間でバナナダイエットが流行っているため、りんごの仕入れが減少してしまい売り上げが低下したというケースもあるでしょう。

次に技術による要因ですが、こちらは新技術の完成や新しい技術への投資が考えられます。
たとえば、工場でりんごが栽培できるようになったため、安価なりんごが大量生産されるようになり、リンゴ農家の売り上げが低下したというケースもあるでしょう。
基本的にPEST分析とは上記のように大きな視点から物事を分析するという手法です。
世の中の動向や変化が企業の商品やサービスの売り上げに影響を与えることはよくあります。

しっかりと分析をしてどうして売り上げが落ちているのか分かれば、対策を考えることができるでしょう。
これから商品の売り上げを伸ばすための対策を考える際のヒントを得られるのがPEST分析です。