ビジネスにおける効率化の考え方「D-OODA(ドゥーダ)」

D-OODAとは

ビジネスで業務を効率化することは大切ですが、そのための方法論はたくさんあります。
その中の1つがD-OODAであり、こちらは5つの英単語の頭文字をとったものです。
計画立案と観察、方向付け、決定、行動という5つ要素によって構成されています。
また、もともとOODAというものがあるのですが、これの進化系がD-OODAなのです。

米軍のオペレーションをもとにしたものであり、組織体系をもっと効率化させるための考え方として日本でも注目されているのです。
こちらは計画立案することをデザインという概念として表現し、権力者は大筋のみを決めます。
現場はデザインされた大筋を確認して、それにもとづいて実際のサイクルを回していきます。
OODAと異なる点として、デザインに携わるのは現場の人間ではなく、それを統括する人間です。

これまでの経験値のある幹部の知見を踏まえてストーリーが考えられて、それが意義のあるものなのかも十分に検討されます。
そんなD-OODAの魅力は変化に対応できる点と個人の能力を最大限に活かす点です。
D-OODAであれば、現場で個々の判断ができる余地が残されているのです。
綿密に何かを作り上げていくのではなく、常に状況が変化する場において臨機応変に素早く対応していくのがD-OODAの考え方といえるでしょう。

D-OODAの活用法

実際にD-OODAを活用する際には、まず指揮官によって全体の指針が提示されます。
大筋を可視化することによって、現場はその大筋の範囲内で最大限の働きができるように動きます。
従業員が何をやっていいのかその範囲を示し、細かな点は従業員の自由に任せてしまいます。
これによって、スピード感の業務の遂行を実現できるのです。

指揮官がデザインをしたら、次は現場がその大筋にしたがって観察を行います。
これは情報収集をするという意味であり、さまざまなデータを得る段階です。
次に方向付けをするのですが、これは観察によって集めた情報にどのような意味があるのかを考え、具体的な行動案を作ります。
ただし、綿密なプランを考える必要はなく、あくまでもスピードを重視します。

そして、次に決心をするのですが、これもスピードを重視するため、あれこれ悩んではいけません。
最後に実行することになるのですが、そこで環境が変化することがあります。
その場合は再び最初のデザインに戻り、現在の状況を把握して再び指揮官が大筋の決定を行います。

ビジネスの世界はどんどんスピード重視になっており、悠長なことをしている暇がありません。
早く結果を出すことが求められており、変化が早いため、臨機応変な対応も求められます。
このような時代の流れに対応するためにD-OODAはとても有効な方法として日本でも取り入れられているのです。
変化の激しい時代を生き抜いていくためにD-OODAは時代に適したメソッドとして評価されています。