ABC分析

業務スピードの改善

第一のビジネス理論として紹介するのは、「ABC分析」という理論。
このABC分析というのは、簡単に言うと、「多忙な業務を半減し、業務スピードを改善する」という目的で利用されます。

別名ではイタリアの経済学者の名前を取って、パレートの法則と呼ばれることもあります。
この理論の主幹となっているのは、「多くの経営要素は2:8にすることが出来る」経験則です。

このABC分析に関しては、下記サイトにも詳しく紹介されているので、参考にしてみてください。
>>http://www.s-naga.jp/k-page/17-28.html

一例としては、「売上の八割は上位顧客二割が出力している」、「売れ筋の二割の商品だけで全売上の八割を占めている」などが挙げられるでしょう。
もちろん、業種や企業によってある程度変化し、9:1や7:2になっていることもあります。
いずれにせよ、企業内の様々な部分をA(上位)、B(中位)、C(下位)の3つに分類することによって、業務のスピードアップを図る、というのがこの手法の根幹となるのです。

まずAについては、商品をしっかりと管理し、絶対に欠品を出してはいけない商品。
売上の8割を締める2割の商品がこれにあたっているため、ここが欠けてしまうと、全体の業績に大きく影響します。
同時に満足度などを向上させることが出来る商品でもあるため、ここに力を注ぐことによって、経営全体を向上させていくことができるでしょう。

この分野は、「ニーズ」、「ウォンツ」、「シーズ」という3つのカテゴリーから情報を収集し、改善を行なうことがカギになります。
ニーズは、社会、あるいは個人が要求していることで、これを掘り起こすことで新しい商品分野の開拓に繋がるもの。

ウォンツは、ニーズに対して供給されるもののことを指しています。
そしてシーズは、ウォンツの生産のために必要となるリソースのことです。

次にB分野についてです。
この分野の商品は見極めが肝心。
今後成長し、A分野になることが出来るものなのか、あるいは今後衰退し、C分野になってしまうものなのか、しっかりと見極める必要があります。

扱い方もそれによって適宜変更していく必要があり、この分野の取り扱いによって経営全体が大きな影響を受けることは間違いありません。
出来るだけ短期間毎に調査を行って状況を見極めていくようにしましょう。

最後に、C分類です。
この分野は死に筋と呼ばれる分野となりますが、だからと言ってすべて切り捨てて良いかというと、そうではありません。
少ないながらも顧客が発生しているためです。
ニッチ市場だと考えて供給を続け、提供方法を変えるなどして効率化を図っていくことが重要になるでしょう。

ABC分析からの業務改善

では、より具体的にABC分析を経営に落としこむとどうなるでしょうか。
まず最初に行なわなければならないのが、経営指標における人員の過不足の把握です。
分野によって必要な人材の数や能力が違っており、これを間違いなく分配できているかを確認しましょう。

その上で、業務を時間軸に分類し、適切なフローチャートを作って効率化していくことが大切です。
無駄な仕事に時間を食われるのではなく、有益な仕事に手間を掛けられるようにするのが求められるでしょう。