市場と製品の2軸から戦略を考える「アンゾフの成長マトリクス」

アンゾフの成長マトリクスとは

アンゾフの成長マトリクスはこれから事業の成長分野について考えたい人に向いているフレームワークです。
こちらを利用することによって、これからの企業の成長戦略を考えるうえでいろいろな選択肢を抽出できるでしょう。

アンゾフの成長マトリクスでは市場と製品の2つの軸について4つのセグメントにわけて、それぞれについて成長戦略を考えていきます。
それぞれのセグメントにおいて自社の競争優位性をどのように考えるべきかが分かり、具体的な戦略を練ることができるのです。

このアンゾフの成長マトリクスを考案したのはアンゾフであり、近代経営戦略の父と呼ばれています。
アンゾフによって影響を受けた人間はたくさんいて、今でもアンゾフの成長マトリクスは企業に重宝されています。

事業の成長や拡大を図る際には、市場と製品という2つの軸が重要であると考え、それをさらに既存と新規に分けて表にして示すことによって、とても分かりやすくなります。
企業が成長戦略を練る際には、やみくもに考えるのではなく、アンゾフの成長マトリクスをフレームワークとして利用するとよいでしょう。
どのような業界の企業にも適用することが可能であり、応用範囲がとても広い考え方なのです。
そのため、これからもアンゾフの成長マトリクスはいろいろな企業に活用されるでしょう。

アンゾフの成長マトリクスの活用法

たとえば、りんごを販売している会社において、アンゾフの成長マトリクスによって4つのセグメントごとに戦略を書き出すことができます。
既存市場と既存製品のセグメントでは市場浸透について考えていきます。
現在の市場において、どうやってシェアを上げていくのかを検討するのです。
そのための方法として、一人一人の消費者の購入頻度を高めるための広告を打つという方法が考えられるでしょう。

既存市場と新規製品のセグメントにおいては、新製品開発について考えます。
新しいサービスや商品を生み出すことによって、優位性を得ようとするのです。
りんごの会社の例では、たとえば、これまでにない新しい品種のりんごをつくりだすという戦略を考えられるでしょう。

新規市場と既存製品のセグメントでは、新市場開拓について考えていきます。
たとえば、歯に良いという価値をアピールして歯医者にリンゴを販売するという新しい市場を考えることができるのです。
新規市場で新規製品のセグメントにおいては、多角化について考えていきます。
リンゴではなくバナナに注目して、バナナダイエットに効果的なバナナをつくるという方法があります。

このようにしてそれぞれのセグメントにおいて戦略を練っていくのです。
これによって、それぞれの市場でどのように戦っていけるのか、どんな戦略を優先的に考えていくべきなのかが分かります。

経営者目線で考える「VRIO(ヴリオ)」

VRIOとは

VRIOという分析手法はこれから経営に携わりたいと考えている人が覚えておくべきものです。
自社にある経営資源について、それぞれの強みを評価できるようになり、他社との競争優位性を保つための方法について考えられるようになります。
VRIOはそれぞれ経済価値と希少性、模倣可能性、組織体制という4つの英単語の頭文字をとったものです。

それぞれの会社の経営資源について、4つの価値から評価することによって、さまざまなものが見えてくるのです。
これによって競争優位となる源泉を探り出すことができるでしょう。
その企業の持っている特殊性や異質性を見出すことができるのです。

たとえば、ライバル企業について分析するケースもあるでしょう。
いかに自社独自の経営資源を保有するかが、ビジネスの成功のカギを握っています。

VRIOの活用法

たとえば、りんごの販売をしている会社があったとして、こちらはロボットによって安定的にりんごを大量生産できるシステムを持っているとします。
この経営資源に対して、VRIOでは4つの観点からそれぞれ評価を下していくのです。
たとえば、価値という点からは、こちらのシステムは農業の工業化の流れに対応しており評価できるでしょう。
希少性という意味では、ロボットを作成するためにかなりのコストがかかることが予想されるため、他社にはない希少性の高いものといえます。

模倣可能性についてもロボットを大量生産するためのコストがかかるために、模倣することはハードルが高いでしょう。
最後に組織体制ですが、たとえば、ロボットを生産できる工場が1拠点のみの場合は組織体制としては評価できないでしょう。
基本的にこの4つの観点についてはすべての点において評価できることが望ましいのです。
1つでも評価できない部分が存在していると、その経営資源は問題点を抱えていると判断できます。

模倣可能性についてですが、こちらはさまざまな要因によって説明することができます。
たとえば、その資源が歴史的な要因で成り立っている場合は、真似されにくいでしょう。
外部から見たときにブラックボックス化している資源であれば、模倣されることは少ないです。
特許によって制約を設けているケースもあり、このような経営資源は模倣可能性の点において安心できるでしょう。

この4つのすべての点において評価できる経営資源は、持続的な競争優位なものであると評価されます。
このような経営資源をたくさん持っている企業は、ビジネスにおいてとても優位性があると考えられるのです。
たとえば、模倣可能性のある経営資源を持っていたとしても、それは一時的な競争優位であり、いつか他社に真似されてしまうかもしれません。
そのような弱点を持っている経営資源は改善しなければいけないでしょう。

問題となる外部要因を整理する「PEST分析」

PEST分析とは

PEST分析はこれから経営戦略を立てたいと考えている人におすすめの分析方法です。
こちらを用いることによって、自社ではコントロールできない部分に関する要素について網羅的にチェックすることができます。
PEST分析の大きな特徴は4つの要素によって問題の外部要因をとらえて整理するということです。

4つの要素とは政治と経済、社会、技術であり、この4つの大きな視点でとらえることによって、さまざまなことが見えてくるでしょう。
たとえば、ブランディングやマーケティングをする際にはPEST分析はよく活用される手法なのです。
これをもとにして今後の戦略を考えることになるため、とても重要なことです。
マクロ環境分析のフレームワークとしてPEST分析は認識されています。

PEST分析を用いて情報を収集してそれを整理することによって、さまざまな問題点が見えてくるでしょう。
ただし、単に情報収集をするだけでは意味がなく、最終的にはそこから思考して解釈し示唆するところまでしなければいけません。

PEST分析の活用法

PEST分析の活用法として、たとえばりんごの売り上げが低下したという事実について分析してみましょう。
これを政治的に分析するとしたら、たとえば消費税が増税された場合にはりんごの売り上げが低下してしまうことがあります。
あるいは、法律改正や政権交代、外交などの影響によってりんごの売り上げが落ちるケースもあるでしょう。
それぞれの事象についてどのような政治的な理由が考えられるのかは異なるため、よく分析してみましょう。

次に経済が原因となっているケースですが、これはたとえばインフレやデフレ、景気動向などが影響を与えるでしょう。
バブルが崩壊してデフレが継続しているためにりんごの価格が下がっており売り上げも低下していると考えることができるのです。
次に社会が原因となっている場合ですが、これは文化の変遷や人口動態、教育などが関わっていることがあります。
たとえば、世間でバナナダイエットが流行っているため、りんごの仕入れが減少してしまい売り上げが低下したというケースもあるでしょう。

次に技術による要因ですが、こちらは新技術の完成や新しい技術への投資が考えられます。
たとえば、工場でりんごが栽培できるようになったため、安価なりんごが大量生産されるようになり、リンゴ農家の売り上げが低下したというケースもあるでしょう。
基本的にPEST分析とは上記のように大きな視点から物事を分析するという手法です。
世の中の動向や変化が企業の商品やサービスの売り上げに影響を与えることはよくあります。

しっかりと分析をしてどうして売り上げが落ちているのか分かれば、対策を考えることができるでしょう。
これから商品の売り上げを伸ばすための対策を考える際のヒントを得られるのがPEST分析です。

ビジネスにおける効率化の考え方「D-OODA(ドゥーダ)」

D-OODAとは

ビジネスで業務を効率化することは大切ですが、そのための方法論はたくさんあります。
その中の1つがD-OODAであり、こちらは5つの英単語の頭文字をとったものです。
計画立案と観察、方向付け、決定、行動という5つ要素によって構成されています。
また、もともとOODAというものがあるのですが、これの進化系がD-OODAなのです。

米軍のオペレーションをもとにしたものであり、組織体系をもっと効率化させるための考え方として日本でも注目されているのです。
こちらは計画立案することをデザインという概念として表現し、権力者は大筋のみを決めます。
現場はデザインされた大筋を確認して、それにもとづいて実際のサイクルを回していきます。
OODAと異なる点として、デザインに携わるのは現場の人間ではなく、それを統括する人間です。

これまでの経験値のある幹部の知見を踏まえてストーリーが考えられて、それが意義のあるものなのかも十分に検討されます。
そんなD-OODAの魅力は変化に対応できる点と個人の能力を最大限に活かす点です。
D-OODAであれば、現場で個々の判断ができる余地が残されているのです。
綿密に何かを作り上げていくのではなく、常に状況が変化する場において臨機応変に素早く対応していくのがD-OODAの考え方といえるでしょう。

D-OODAの活用法

実際にD-OODAを活用する際には、まず指揮官によって全体の指針が提示されます。
大筋を可視化することによって、現場はその大筋の範囲内で最大限の働きができるように動きます。
従業員が何をやっていいのかその範囲を示し、細かな点は従業員の自由に任せてしまいます。
これによって、スピード感の業務の遂行を実現できるのです。

指揮官がデザインをしたら、次は現場がその大筋にしたがって観察を行います。
これは情報収集をするという意味であり、さまざまなデータを得る段階です。
次に方向付けをするのですが、これは観察によって集めた情報にどのような意味があるのかを考え、具体的な行動案を作ります。
ただし、綿密なプランを考える必要はなく、あくまでもスピードを重視します。

そして、次に決心をするのですが、これもスピードを重視するため、あれこれ悩んではいけません。
最後に実行することになるのですが、そこで環境が変化することがあります。
その場合は再び最初のデザインに戻り、現在の状況を把握して再び指揮官が大筋の決定を行います。

ビジネスの世界はどんどんスピード重視になっており、悠長なことをしている暇がありません。
早く結果を出すことが求められており、変化が早いため、臨機応変な対応も求められます。
このような時代の流れに対応するためにD-OODAはとても有効な方法として日本でも取り入れられているのです。
変化の激しい時代を生き抜いていくためにD-OODAは時代に適したメソッドとして評価されています。

改善に役立つフレームワーク「ECRS(イクルス)」

ECRSとは

ECRSは業務改善のための順序を表しているフレームワークのことです。
このECRSは、取り除く、つなげる、組み替える、簡単にするという4つの要素によって構成されています。
それぞれに意味があり、この4つを順番に検討していくことによって、効果的な改善を実現できるのです。
このECRSは改善の4原則といわれることがあり、業務改善を考える際にはぜひとも意識しておきましょう。

業務改善をしなければいけないけれども、何から手を付ければいいのか分からないケースは少なくありません。
そんなときの取っ掛かりを見つける際にECRSの考え方はとても参考になるのです。

ECRSの活用方法

まず、ECRSのEはEliminateであり、これは排除するという意味となります。
業務の改善を考えるうえでまず最初に考えるべきことが排除なのです。
たとえば、業務の成果物や作業レベルをなくすことができるならば、その効果は大きいでしょう。
これまで生産において必須と考えられていたような作業もなくすことができるならば、効果的です。

余計なものを排除することによって、コストや手間を省くことができるでしょう。
間接的な業務として、報告や会議、効果のない付き合いをなくすといったことも考えられます。
このように改善をするためにはまず排除をするという視点が大切であり、重要なのです。

次にECRSのCですが、これはCombineのことであり、結合や分離といった意味となります。
これは類似の業務がある場合にそれを結合して集中化すればコストを削減できて、作業数も減少するというものです。
比較的実施が容易な方法であり、排除と合わせて気軽に導入しやすいでしょう。

次にRはrearrangeのことであり、これは入れ替えと代替という意味となっています。
これは排除と結合や分離を終えたあとに検討することであり、業務の再設計を行います。
これによって、業務の削減ができたり、効率化が進んだりすることがあるのです。
ただし、基本的には小規模な改善となっており、大幅に変更するわけではありません。

最後のSはSimplifyであり、これは簡素化という意味であり、これまでの工程を見直して、さらに簡素化できる部分はないのか見当します。
たとえば、業務改善をするためのツールやシステムがあれば、それの導入を検討する段階です。

このようなフレームワークを通して業務改善について考えるとスムーズに進みます。
ECRSを簡単にまとめてしまえば、不要なものは捨てて、似たものはまとめて、作業をより良いものに入れ替えて、簡素化するという流れです。
このような流れを覚えておけば、どのような企業のどんな現場であっても、有効な業務改善を行うことができるでしょう。
ただ漠然と業務改善をするよりも効率的であり、理にかなった方法となっているため、高い効果を期待できるでしょう。

価値がどのようにゴールに届くかを洗い出す「バリューチェーン分析」

バリューチェーン分析とは

バリューチェーン分析は、業務によって顧客に価値が届くまでのプロセスを、まるでチェーンのようにしてつなげることで図解するフレームワークのことです。
これによって、顧客に価値が届くまでにどういうプロセスがあるのかを洗い出せます。
その過程で自社の強みを把握することができ、逆に弱みを発見することもできます。

このバリューチェーンの考え方は業務改善にも応用することができ、便利なフレームワークとして注目されています。
そもそも、業務改善も最終的には顧客に届く価値を改善することにつながるでしょう。
業務改善では目先のことにこだわることが多いですが、顧客のためにやっていることを自覚すべきでしょう。
バリューチェーン分析で顧客に価値が届けられるまでのプロセスを可視化すれば、問題を見つけやすくなります。

バリューチェーン分析は自社に対して行うだけではなく競合に対して行われることもあります。
この場合は競合が次にどのように動くのかを予測することを目的とします。
また、その予測によって自社の強みを整理することに活用できるでしょう。

活用法や注意点

実際に顧客に対して利益が届けられる過程はさまざまな要素を含んでいます。
材料を購買して、製造をして、出荷して、販売をして、サービスを提供することで利益が発生します。
また、バリューチェーン分析では主活動だけではなくて支援活動にも注目します。
支援活動としては、全般管理や人的資源管理、技術開発、調達活動といったものがあります。

これらの活動を通して顧客に利益を届けていくのが企業の役割といえるでしょう。
実際にバリューチェーン分析を行う際には、このバリューチェーンを把握することから始めます。
バリューチェーンの各要素やつながり方については、それぞれの業界ことにまったく異なっています。

たとえば、通信業の場合はインフラ構築から始まり、営業活動を行って契約をしてもらい、サービスを提供して料金を徴収しアフターサービスを実施するという流れです。
一方、小売業の場合には、商品企画をして仕入れをし店舗運営をして集客を行い販売をしてアフターサービスを実施します。
また同じ業界でも企業によって微妙に内容が異なるケースもあるでしょう。
大切なことは自社の場合にどのようなプロセスがあるのかを考えることです。

また、バリューチェーン分析ではそれぞれの要素ごとにコストを把握することも大切です。
これによって収益性を認識することができ、無駄な部分を見つけられます。
さらに、それぞれの要素について強みと弱みを分析することも重要です。
このようにして分析をしていくことが、ビジネスにおいてとても役に立つでしょう。

どのようにして価値がゴールに向けて届くのかを把握することで、さまざまな問題点を見つけられ、改善点が浮かんでくるでしょう。

ポジショニングマップ

マーケティング戦略を立てる上で活用したいポジショニングマップ

商品を購入してくれている、またサービスを利用してくれている顧客はどのような層なのか、どのような年代なのか、この商品は他社と競争するに当たり本当に優位性を持ったものなのか、こうしたことを考慮して商品などのポジショニングをみつけることは、企業にとって重要な事です。

マーケティング戦略を考える際、先読みするという事が求められていますが、いずれにしても、商品やサービス、業務のポジションをどのように求めていくか、これをしっかり考えなくてはならず、この時に活用できるのが、ポジショニングマップです。

ポジショニングというのは、商品やサービスについてターゲットとなる顧客にしっかり知ってもらうため、競争優位性が高い独自のポジションをしっかりと構築していくことが必要です。
ポジショニングマップではこのポジショニングを導くための手法です。

効果的な利用ができるポジショニングマップをどう作るか

縦軸と横軸を作り、四つの空間の中で業務を考えていくポジショニングマップは、例えば洋服の販売を考える場合、縦軸上が高額、下がリーズナブル、横軸右がスポーティ、横軸左がカジュアル、こうして縦軸と横軸を作り、四つに分けられたところに、競争相手を入れていきます。

スポーティで価格が高めという事なら、右上のエリアに入りますし、リーズナブルでスポーティという事なら右下、高価格だけどカジュアルという事なら左上・・という風に企業をそれぞれのエリアに入れていき、ではどの企業も属していないエリアはどの部分になるのか?これを考えることによって優位性を見いだすことができます。

ポイントはどのようなポジショニングマップを作るにしても、縦軸と横軸に独立性を持たせるという事です。
縦軸にも横軸にも同じような要素が入ってしまうと、何を見たいのか?はっきりしたエリア分けが出来ないマップとなってしまいます。

またその企業が扱っている商品を消費者が購入する時に、何を要因として購入するのか?という事を考えてマップを作るとより戦略を考えやすいポジショニングマップを作る事が出来ます。
こうした作ったポジショニングマップを見ると、そこにすいているエリア、空間が見えるエリアが出てきます。

そこには優位性があると考える事が出来るので、そこにポジショニングをとる事を考えていけばいいのです。
こうしたポジショニングは素早く変わっていくことも多いので、需要予測をしっかりと確認しながら、常に新しいポジショニングを考える必要も出てきます。

市場で何が流行っているのか、何が求められているのかという事を把握するためにも、ポジショニングわけをはっきりとマップの上に可視化すると、この先どのように動けばいいのか?という事も見えてくるのです。

4象限マトリクス

解析などに利用される図表、4象限マトリクスを知っているでしょうか

皆さんは4象限マトリクスという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
最近この言葉はWeb、解析などの分野でよく利用されるようになっていますが、4象限マトリクスというのは、横軸、縦軸を中心点で交差させた図表です。
勉強の中でもこうした図表は見たことがあると思いますが、例えばWebサイトについての4象限マトリクスの場合、横軸にはサイトに入ってくる回数、縦軸にはチョッキする率などを示しているものが多いです。

こうした図表は会議などで利用されることが多く、プレゼンなどでも活用されています。
入口から入ってくる回数が多いけれど、直帰率が高いページという事は、内容をより深いものにしなければならないと考えることができる、入口から入ってくる回数は少なくても、直帰する率が低いという事は、内容が充実しているけれど入り方がわかりにくい、入ろうという気にならないスタートページという事になるので、サイトのデザインや広告などを考え直す必要がある・・などの分で気ができます。

しかしこの図表の特徴としては非常にどっちつかずな印象があるという事で、最終的にどのようにしていくべきなのか?という事を考える時には、議論ばかりになり結果がでなということもいわれています。

人材の指導等に利用されている4象限マトリクス

人材の指導などにも利用されることが多い4象限マトリクスとして、縦軸にやる気、横軸に能力、四つに分けられた中は、上の2つが右に委任、左に指導、下の2つは、右に支持、左に命令という4象限マトリクスです。

こうした場合、もう少し頑張ってほしいと思う部下などは、上司から見ると線上にいることが多く、どこにもはっきり分類されていないという状態が多いのです。
でもこの図表を管理する側が見るのではなく、この図表上にいる本人が見ることによって、自分が持っている問題を考え、どのように行動していけばいいのかと考える時には活用しやすいといえます。

つまり企業が団体としてこの4象限マトリクスを利用するのではなく、個人に見てもらう評価として利用する事については細かく利用出来るのではないか?と考える事が出来ます。

製品や事業についてその成長率を見るための4象限マトリクス

人材についてではなく、企業が作っている製品や事業について、その成長率を見るという4象限マトリクスもありますが、この場合、この図表を見ることで客観的に何が足りないのかを把握する事が出来ますし、商品についてはこの商品は何をすれば売れるようになるのか、この商品はすでに何もかも八方ふさがりとなっているので、製品として成り立っていないと考えるべきなのか、といった事を目で確認しながら考える事もできます。

結局使う側がどのような事を目的として4象限マトリクスを利用するのか?ということを考えて、4象限という事にこだわらず必要な升目を作って事業を考えるということも必要になるでしょう。

6色ハット発想法

色で心理状態がはっきりする6色ハット発想法

思考における方法論として、6色ハット発想法というものがあります。
これは実際に6色の帽子を被っていくのではなく、6つの思考方法を使っていきながら様々な問題や仕事を考えていくことになります。

帽子の色というのは色々な思考を表現していますが、帽子の色を変えていくことによって考えを切り替えていくこともあります。
先入観を言葉などで持たないようにしていき、常に完璧な状態で考えていくことができるでしょう。

6色ハット発想法を活用して考え方を劇的に変えていきながら、仕事が十分にはかどっていくことができるでしょう。
ただ6色ハット発想法などを利用すると、問題を解決時に違う視点などで考えていくことができるでしょう。
普通の状態で1つの帽子のみだと、どうしても自分の考え方が固定されてしまうと思われがちですが、何かを考えていく中でアイデアなどが行き詰まってしまった時には、6色ハット発想法を活用していくと問題の解決へとつながっていくことでしょう。

6色ハット発想法の色合いの特徴をつかむ

人間の頭というのは主に6つの思考があります。
客観的や感情的、否定的もしくは肯定的、さらに創造的や思考的といったものがあります。

この6つの異なっている方法で考えていくことによって、しっかりと情報処理を行っていくことができるでしょう。
6色ハット発想法における6色から浮かぶ考え方を見ていきます。

まず白い帽子がありますが、これは客観的な視点を表しています。
商品やサービスなどを実際のデータであったり、数字より考えていく視点をもっていきます。
情報媒体から明確な情報を調べていきながら、自分の意見を出していかないで語っていくといいでしょう。

次に赤い帽子では直感的な視点を表しています。
感情的かつ感覚的な部分で考えていく視点となっています。
各アイデアに対して考えている気持ちを感情的に表現することで、さらなるアイデアを見出していきます。

3つ目は黄色い帽子で、肯定的な視点を指しています。
何事もポジティブに考えていくことができるでしょう。
反対に黒い帽子が否定的な視点となっていますが、これを捉えていくことによって、問題における不安材料を見つけたり注意喚起を起こすことができます。

5つ目の緑の帽子では、創造的な視点を表していきます。
アイデアをクリエイティブに考えることによって、革新的な内容に作り上げていくことができるでしょう。

自由かつ創造的に行動していきましょう。
最後に青い帽子が管理的な視点となっています。

俯瞰で内容をチェックして分析することで、独自の結論を立てていくことができます。
冷静な判断の象徴とも言えるでしょう。
ビジネスでは色合いを付箋などで表現することも可能なので、どんどんアイデアを出していきましょう。

ゲーム理論

最良の結果をゲーム理論で残すには

最良の結果をビジネスにおいて作り出していきたいところですが、色々なポイントを比較したり検討していく方法もあります。
どうしても商品やサービスを提供していく中で、消費者などの意志が混在している状況で戦略や戦術を考えていかなければなりません。
そこで活躍するのがゲーム理論といわれるものです。

このゲーム理論が確立されていったのは20世紀からですが、ビジネスなど色々なシチュエーションで使われています。
ゲーム理論は主に3つの要素が絡んでいきますので、事前に勉強をしていくといいでしょう。

まずはアクターですが、これはプレイヤーともいわれています。
通常2名以上のアクターがゲームでは存在していますので、ここから戦略が生まれていきます。
選択肢ならびに戦略というのは、アクターそれぞれ持っています。

いずれも様々な選択肢を持っていますが、無限に存在していることもあります。
そこから利得を求めていくことになります。

アクターは勝利するために内容を選択していきながら、何らかの利得を手に入れることができます。
初歩的なゲーム理論において、どのように利得を手に入れることができるか、ある程度明確になっています。
戦略を作り出していきながら、ビジネスで成功できるようにゲーム理論を作り上げていくようにしましょう。

混合戦略におけるゲーム理論も活用する

色々なゲーム理論を作り上げていく中で、他の戦略を活用しながら肉付けしていくこともあります。
これによって、さらに強固なゲーム理論を構築していくこともできるので、十分に考えていく価値があります。

それが混合戦略ですが、同時進行で進められていくゲームにて絶対優位や絶対劣位、さらにナッシュ均衡などで戦略を定めていくことができないケースもあります。
そこで混合戦略では、色々な打ち手を組み合わせて活用していきます。

ゲーム理論について見ると、左か右かといった一方の選択肢を選択していく戦略を取ることがあります。
それが純粋戦略という戦略ですが、相手の出方で状況が大きく変わることもありますので、戦略が大きく異なっていきます。
絶対優位に関する戦略であったり、絶対劣位における戦略などを満たしていく純粋戦略というのは決して存在しないことを理解していくといいでしょう。

ビジネスにおけるゲーム理論

ビジネスではゲーム理論を活用している例は色々とあります。
例えばビール業界では価格競争、自動車業界では車などのモデルチェンジにおける戦略などがあります。

いずれも競争相手であったり、交渉相手が起こす行動などで戦略をきちんと立てていくことが重要となっています。
そこでゲーム理論を持っておくと戦略を組み立てていく際に整理をつけていくためにツールとして活用できます。
交渉術などで適宜応用できますので、内容をしっかりと理解していきましょう。