ヒヤリハットノートを活用する

ヒヤリ・ハットは重大な事態になりそうだったこと

医療を中心とした現場では、重大な事態になりそうで、ひやりとしたことを」「ヒヤリ・ハット」と呼びますが、ビジネスの場面でも、そうしたことは多々あります。
今回は、そんな「ヒヤリ・ハット」について、ご紹介しましょう。

例えば、「アクシデント」というと事故や災難のことですが、それと似ているけれども、ちょっと違う「インシデント」という言葉があります。
この「インシデント」は事故発生の前に防げたことや、ちょっとしたミスだけれども、何とか未然に防げたことです。
ヒヤリ・ハットはこのインシデントに似ています。

急な出来事や予期もせぬミスに、ヒヤリとなった、ハッとしたという人の感情がよく表れた言葉でしょう。
「インシデント」よりも、言いやすい言葉として知られています。

ヒヤリ・ハットはたくさんある

医療現場のヒヤリ・ハットは報告義務がありますが、一般企業ではありません。
そのため、余り知られていませんが、実際にはたくさんあります。

たとえば、消費税が上がったときに、間違えて前の税額で書類を作ってしまったが、相手に渡す前に気づいたということがあります。
こういった経験は、のちに活かして、今後はそのようなミスをしないようにすることが大事です。
そのためには、ヒヤリ・ハットノートを作りましょう。

ノートの一例をご紹介

では、ヒヤリ・ハットノートのつけ方の一例をご紹介します。
ある会社では、最初はヒヤリ・ハットの事実のみを書いていたのですが、そのうちに責任者がそれを確認するようになりました。
そして、ヒヤリ・ハットが起こって、改善されたところまでを記録するようになり、写真も添えるようになったのです。
それを社内で共用することにして、意識を高めました。

ノートとエクセルの両方を使う

ノートとエクセルの両方を使うという例もあります。
まずは、日々のヒヤリ・ハット手書きでメモするのです。
起こったことをすぐに書くことが大事でしょう。
多少、汚い字でも、本人がわかればOKです。

それから、エクセルで表に書き入れましょう。
その際の内容は、ヒヤリ・ハットの原因や起こったこと、改善策やこれから起こらないようにするための対策などです。
工夫して、社内の人にも見やすいようにすると、ヒヤリ・ハットを社内で共有でき、今後のミスを防ぐことになります。

改善策が成功したら、〇をつけるようにすると、わかりやすく、モチベーションが上がるでしょう。
また、まだ改善策ができていない場合は△や?などにすると、これからの課題になります。
こうすることで、ヒヤリ・ハットが共通の課題になり、防御策などを話し合えるようになるのです。
そして、お互いに気を付けるという良い雰囲気の職場になります。