日商簿記検定を取得するメリット

簿記の中でも有名な資格

簿記の資格と言うと、日商簿記と全商簿記のこの2つがあります。
簿記としては、日商簿記の方が有名であり、こちらの資格を取得する方が多いです。
日商簿記の中には1級から3級まであり、中でも2級と3級を取得する方が多いです。

仕事で使うようなイメージのある資格ですが、大学入試前に取得しておくと、AO試験で活用できます。
大学のAO試験に役立てるならば1級取得が必須となりますが、まずは3級から順に取得していくと良いでしょう。

もちろん就職でも有利になり、社会人になる前に取得しても、社会人になってから取得しても遅すぎることはありません。
経理などの仕事を目指す方であれば、取得しておく方が良く、会社によっては採用の条件として簿記取得を必須としているところもあります。

そして何よりも、簿記は一度試験に合格し取得すると、一生涯の資格になります。
一度取得すれば死ぬまで有効となる資格であり、経理や事務を目指すなら、取得して損はないでしょう。

難易度はそれほど高くない資格

1級から3級まであり、3級の合格率は50%前後、2級の合格率は30%程度、1級の合格者は10%程度です。
1級となると少し難易度は上がりますが、仕事で役立てるとなる3級または2級を取得すると使えるので、それほど難しい試験とはなっていません。

ちなみに日商簿記の4級もありますが、こちらは学生向けの入門レベルの試験となり、実務では3級以上を取得することになります。
そして4級は廃止となり、代わりに日商簿記初級が創設されました。

日商簿記3つの級の試験内容

・3級

商業簿記のみの試験となり、勉強も必然的に商業簿記の範囲を学習します。
青色確定申告などの初歩的な実務を行えるレベルの知識を要求されます。
合格するために必要な勉強時間は、平均で1ヶ月から2ヶ月程度、70時間が目安です。
試験は2時間となり、70点以上取得で合格です。

・2級

商業簿記と工業簿記の知識が必要です。
財務担当などの仕事で必要とされ、財務諸表などの数字を理解する力が身につき、経営に関しての知識も身につきます。
平均で3ヶ月から4ヶ月、200時間ほどの学習が、合格までの目安となります。
試験は2時間となり、商業簿記60点満点、工業簿記40点満点の中で、合計70点以上で合格です。

・1級

会計学、原価計算などを学習し、会社法なども学び、企業会計に関することを身につけていきます。
これによって経営分析などを行えるようになり、会社経営の深いところまで関われます。
合格のために必要な学習時間は、平均で5ヶ月以上500時間が目安です。

試験は商業簿記と会計学、そして工業簿記と原価計算と分かれており、それぞれ時間は1時間30分です。
各科目25点満点となっており、4科目合計70点以上で合格です。
ただし1科目でも10点以下のものがあれば、不合格となります。